コウライ
テンナンショウ

ニセコ町 馬場 容子
主婦
平成12年6月下旬
撮影場所:ニセコいこいの村
 草丈が70〜100cmくらいになる多年草です。マムシグサやホソバテンナンショウなど、多くの別名があります。 マムシグサというのは、茎にある紫褐色のまだら模様を毒蛇の「マムシ」に見立てた名前です。花は緑色の苞(ほう)に包まれていて、あまり目立たない上に、どちらかといえば不気味な感じさえ与えます。
 花よりも実のほうが印象的な植物は多々ありますが、中でもマムシグサは印象的です。9月後半から10月、秋も深まって気の早い草が枯れ、林の奥まで見通せるようななった頃に、真っ赤な実のかたまりが鮮やかです。。
 マムシグサの仲間は、一応雌雄別株ですが、しばしば性転換をすることが良く知られています。球茎(イモ)にある程度栄養が溜まると雄株になり、さらにたっぷりと溜まると雌株になります。けれど、実をつけた栄養を使い果たして次の年は雄株になります。子孫を残すということが、どんなに大変なことかがわかります。